愛犬家住宅 スタッフブログ

犬の認知症と栄養の関わり

2019年05月09日

皆様、こんにちは。

ペットリフォームのセラフ榎本です!

 

 

皆様はワンちゃんの認知症についてご存知だと思います。

ワンちゃんの認知症は認知力や反応性が低下し、学習記憶能力が衰えてしまった状態のことです。「認知機能不全症候群」(CDS)とも呼ばれます。

何の対策も講じなかった場合、ワンちゃんの脳は加齢とともに徐々に衰えを見せることは間違いないようです。

初期症状としては名前に反応しない、ボーっとしている、トイレ以外の場所で粗相をするなどがあります。

罹患率は11~12歳:28%、15~16歳:68%、9歳以上:22.5%にも上ります。

今回はより詳しく、どのような要因から認知症になるかの一例を上げていきたいと思います。

 

 

ワンちゃんの認知症についての研究で栄養状態が関係しているとの報告があるそうです。

この研究はスロバキアの研究で2016年のActa Vet Scandという雑誌にRisk factors for canine cognitive dysfunction syndrome in Slovakia(スロバキアにおける犬認知機能障害症候群の危険因子)というタイトルで掲載されている論文です。

 

 

8歳~18歳(平均11歳)、雄116匹・雌99匹の犬を対象に、血液検査、生化学検査神経学的検査、整形外科的検査、尿検査、画像診断検査、さらに行動調査などが行われました。

年齢、性別、生殖状況、体重、犬の住処、栄養をテストし、認知機能障害症候群(CCDS)の可能性のあるリスクを特定することが目的です。

結果として、認知症の群と認知症にならなかった群で有意的な差が見られたのは年齢と栄養の項目のみでした。

 

 

つまり、認知症に栄養状態が大きな影響を及ぼしていると考えることができます。

認知症予防のためにも愛犬の栄養バランスはとても重要だということです。

現在では栄養学に関する認知が進み、ワンちゃんに人間のご飯の残りを与えたりすることは減ってきています。

ライフステージにあったドッグフードや個体にあった量、おやつの与えすぎ防止を適切に行うことが大切になってきます。

ぜひ今一度ワンちゃんの食生活を考えてみてはいかがでしょうか。

 

営業企画部

 

 

 

出典:Acta Vet Scand. 2016; 58(17): 1-7(Risk factors for canine cognitive dysfunction syndrome in Slovakia)

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